80点(日本画40点、洋画40点、縦3メートル・間口2.7メートル)が展示されている。大正15年10月に七年の年月をかけて建造されたこの絵画館は、戦災に遭わず奇跡的に当時のすがたのまま今も健在である。収蔵される絵画作品が整ったのは、昭和11年のことであった。それらがそのまま残っている。驚きである。東京大空襲(昭和20年3月10日)でも爆撃の対象にならなかったのだろう。”歴史の連続”を感じさせられた。王政復古の様子が大和絵で40点も描かれている。北野恒富、岡田三郎助、松岡映丘、山口蓬春、前田青邨、堂本印象、木村武山、鏑木清方など8名のお名前しか知らないものの、日本の伝統美の粋がこの絵画館に保存・展覧されているのは誠に素晴らしい。美術教育というよりも、絵画を素材とした歴史教育に資するところ大である。この絵画館のパンフレッットには”近代日本のあけぼの~壁画に見る幕末・明治の歴史”と謳われている。
- POSTED at 2012年07月07日 (土)