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宸筆の金泥心経(11月14日)

一年(ひととせ)の春、天下に疫病流行し、病者の(みち)(たほ)るる者(かず)を知らなかった。天皇(嵯峨天皇)は痛く叡慮をなやまし(たま)ひ、これを救済せんとし給ひ、御宸(ごしん)(ぴつ)をもって金泥(きんでい)紺紙(こんし)に般若心経を書寫(しょしゃ)し給ひ、表紙には檀林皇后の御筆(ぎょひつ)を以て、薬師三尊の御影(みえい)(うつ)せられた。そしてかしこくもこの経をば、空海に供養せしめ(たま)うた。 

この経の霊験いちじるしく、重病者も(たちま)ちに平癒し、さしもしょう(けつ)を極めた疫病も地を払って()み、天下の人々は安堵の胸を()ろすこととなった。

 この御宸(ごしん)(ぴつ)の般若心経は、後に嵯峨大覚寺に(ぞう)せられ、その霊験は永く後世のためしとなった。すなはちのちのちの天皇が、御宸(ごしん)(ぴつ)の般若心経をもって、疫病を払ひ給ふこと、一つに天皇のこの勝業(しょうげふ)にならひ給ふこととなったのである。    

*嵯峨天皇(在位大同四年/西暦八○九年~弘仁十四年/西暦八二三年) 

(鷲尾順敬著 「皇室と仏教」 昭和十二年・大東出版社刊より)

 



  • POSTED at 2020年11月14日 (土)