当時はアジ演説を聞いても何のことかよく呑み込めなかった。訳も分からず友人に誘われるまま京都でのデモに参加したりもした。この年は大阪万博の年でもあり、何かとアップテンポの空気が支配的だった。
樺美智子さんの遺稿集「人しれず微笑まん」(三一書房)が前年に第6刷となっておりそれを買って読んだりもした。デモに参加して犠牲となったということに対する同情心を募らせながら読んだ。20才の誕生日に日本共産党に入党したいわゆる活動家だった。石原慎太郎氏が当時「自分で自分を踏み殺した女子学生」と評したのも、今から思うとむべなるかなである。
- POSTED at 2022年06月15日 (水)