横須賀街道沿いに建つ築150年の旧家、つまり安政の大地震の数年後に建てられた清水実邸がある。
近くの酒造会社の山中邸が万延元年(1860年)に建てられており、この清水実邸も同じ頃である。
創作人形作家の瀬川明子さんはここを会場にしていた。昔ながらの和の空間に瀬川さんの現代アートが融合し、新しい息吹を
吹き込んでいるようだ。そこは頭上高く吹き抜けになっていて、煤けた梁と白壁の対比が美しい。そこに第61回モダンアート展協会賞を受賞した「月光」という祈りをテーマにした兎の大作(写真)が佇立していた。浜松の照明作家・山内某氏の作品と有機的に絡み合っていて、見ていて何かを触発されるようだった。
~作家のことば~
「月光」
2011.3.11 2:46
卯の候に…….
わたしたちを取り巻く様々な困難、試練
只々…..祈るばかり
それぞれの驕りを解き放し
確かな絆を手繰り寄せ
大地を踏みしめて
天に思いをはせて
「月光」と供に
瀬川明子 人形展
会期:11月17日(木)~30日(水)
・会場:RYU GALLERY 電話:0544-91-7043