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薄墨の桜(3月3日)

「根尾谷の薄墨桜」の切手シート

河津桜がいま咲き誇っている。その濃い桃色は、花が葉に先行するという”艶消し”を見事に補っている。同じく葉が出る前に咲き誇る淡いピンク色の染井吉野ではこうはいかない。先月23日に三嶋大社で河津桜が咲きかけたのに出くわしたが、昨夕浜北の友人の庭では満開、絶頂を迎えていた。力強く、生きるたくましさと勢いを感じさせる。今日近くの郵便局で「根尾谷の薄墨桜」の切手を見つけた。ちょうど今、日本画家の鳥居禮画伯による「霊峰富士と桜展」を準備中というタイミングにぴったりなので早速シートを買った。写真ではなく、日本画家・伊藤嘉晃の作品が使用されている。太く逞しい幹が生命力のたくましさを伝えている。この世に名高く、日本の三大桜のひとつでもある「根尾谷の薄墨桜」は、蕾のときは淡いピンク色、満開のときは白、散り始めると淡い墨色と変容するらしい。第26代継体天皇の御手植えという伝承もあり、樹齢1500年余のエドヒガン桜の老木は大正9年(1922年)に天然記念物に指定された。しかし、戦後しばらくしてから衰弱し始め”余命3年”と診断された。その救済運動を展開したのが作家の宇野千代(明治30年/1897年~平成7年/1996年)である。昭和43年/1968年発行の雑誌「太陽」4月号に寄稿した「薄墨の桜」が発端になったという。宇野千代さん70才のときであった。

聖者・横尾忠則(3月1日)

このポスターは私が日本楽器(現ヤマハ)に勤務していた時に、横尾忠則氏に制作を依頼して出来たものである。'78年の8月(27才の時)にドイツに赴任したが、その頃欧州市場用に開発されたオーデイオ製品のプロモーションのためだった。フランスのギュスタ-ヴ・ドレという版画家・挿絵作家による「聖書」とダンテの「神曲」より「天国編」の挿絵から引用されている。原作はモノクロだが、横尾さんが線描をダブラせ立体化(3D?)したうえで着色している。この手法は、モノクロの絵葉書に着色してカラー化する手法を高度化(木版画のように)した形で応用したものだ。オリジナル画を引用しながらも自分のオリジナル作品を創り、技法についてもオリジナルを精度アップし改善を加えるという、正に日本人が縄文時代以来培ってきた変換技術(convertion technology)の粋がこのポスターに見て取れると思う。固定のスタイルにとらわれず、ある時期が来ると変容(convertion)を遂げ、常に若々しさを保っている。話は飛ぶが、”常に若い”=”とこわか”は日本古来の神の道(神道)の基本で、伊勢の神宮(20年に一回)や出雲大社(60年に一回)の式年遷宮は建築技術や祭りの伝統を継承しながらこの”とこわか”の道を実践している最高の美の世界であるといえるだろう。横尾さんの創作手法はそこに通じるように思う。ちなみに、このポスターが作られて2年後に横尾さんは”画家宣言”をするのである
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英霊の声(2月26日)

75年前の今日、2.26事件が勃発した。陸軍皇道派による決起であったが、昭和天皇御自らの指揮により3日後には鎮圧された。皇道派であるのに何故昭和天皇に嫌われたのか?皇道派の行動の指針であった北一輝の思想は、天皇の進化を求めたというが、そんなことは不敬そのものである。決起した兵士の鎮圧にあたったのは、陸軍統制派の東條英樹元首相であった。三島由紀夫の「英霊の声」には、

富士山の日(2月23日)

富士川SA(下り)より見た富士山

今日は「富士山の日」である。また、皇太子殿下のお誕生日である。朝7時に起きると、ホテルの窓から雪化粧をした富士山がきれいに見えた。「三島の富士」だ。18世紀初頭に爆発した宝永山が中央の位置にあるため、富士山の欠点がカモフラージュされたように見える。三島からの帰り道には必ず富士川SAに立ち寄り、「富士川の戦い」に思いを馳せながら富士山を眺めることにしている。今日は、写真のようにきれいに雲がたなびき、絶好の富士見の日であった。

金目鯛(2月22日)

今夜は三島の「一休」という小料理屋でご馳走になった。刺身、タラの芽の天麩羅のあと、写真の金目鯛の煮付けが
出された。これは4人前である。この金目鯛は下田ではなく、伊東産らしい。昨年の夏、下田に10日間ほど滞在する機会が
あったが、刺身ほか金目鯛づくしだった。寿司屋でも金目鯛だった。酒は”出羽桜”と”高清水”。同行の方々と話が弾み、いつもより沢山たしなめた。宿に着くと、もう11時を回っていた。東横イン富士山三島駅前の6階、富士山が見える部屋を頼んであり、明日の朝が楽しみである。

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